イスラムの「天文学書」と「アストロラーベ」を観て来ました!
東京国立博物館に「イスラーム王朝とムスリムの世界」を観に行ってきました。
この博物館の小野塚拓造さんが書かれたブログを拝見し興味を持ち、やっと行くことができました。感染症の影響で外出自粛をしていたものですから、世間が落ち着いてる今行こうと思い立ち行って来ました。
いや〜行って良かったです。まず場所は東京の上野なんですけど、上野駅の改札口を降りたら道も空も広いんです!あの辺は博物館や美術館がたくさんあるので、大きな建物がポンポンとあるんですね。ですから道も広くてワンブロックが大きいんです。そして、そういう所は高層ビルがないものですから、空も広くて電線も無くてとても気持ち良かったです。
11月下旬で天気は曇りでしたが気温は高くて、長袖Tシャツ一枚で歩けました。今は秋なのでイチョウが綺麗に黄色く紅葉していました。風に吹かれハラハラと落ちて来るその姿が美しくて・・・。イチョウ並木も土のある場所も黄色い絨毯で染まり、歩いている人もベンチで寛いでいる人も、穏やかで豊かな時間が流れているように見えました。
テクテクと歩くと目的地の博物館に到着しました。中の雰囲気ですが、これは他の博物館も同じなんですけども、音楽がなく静けさの中に古代の人達が残した遺産がたくさん並んでいて、今にも動き出しそうでちょっと怖い雰囲気がありました。でもお客さんが何人もいたので大丈夫でした。人がいると安心します、ほ。スタッフの方に聞いてみたら館内は写真やスケッチOKだったのでパシャパシャ撮ってきましたよ〜
今回の目的は、14世紀の天文学書と17世紀のアストロラーベです!
天文学書は入ってすぐに見つけました!
おお!これが700年前の天文学書!金のインクなのでしょうか?ちょっと光ったような感じの色塗りされてました。度数のミリ単位の線も手書きで、当時の人はこれを失敗しないようにどれだけ神経を集中して線を描いていたのでしょう。舐めるように観ちゃいました。ぺ、ページをめくりたい・・・他のページはどんなことが書かれているのか観たい・・・という欲求もありましたが展示ガラスが私を冷静にさせてくれました。
アストロラーベは別に置いてあったのでなかなか見つからずに館内をウロウロしちゃいました。
あ、あった!小さい!思ってたより小さい!iPad miniくらい小さい!世界中に色々な大きさのアストロラーベがありますが、持ち運びサイズなら壁掛け時計くらいの大きさかな〜と勝手に思っていたので、意外と小さかったです。これも一度ずつ刻まれいて小さな文字もあって細かい!職人さん素晴らしいです!アストロラーベは当時物ではなく現代物がマニアックなお店に売ってたりするのでその内買えたらな〜と思います。
やはり占星術について詳しく言及していることはなく、ただ展示されているだけでした・・・。何の為に使われて、どうしてそういうものが残っているのかという解説があったら萌えでしたが残念。私達のように占星術ファンは、占星術の歴史の本を読んでいるので、歴史的に占星術が重宝されていたということは知っているから「あーこれが実物なんだな」と実感することができると思います。例えば、漫画のファンの人が展示会で原画を見て「あーこのシーンの本物だ」と感じるのと同じようなことだと思います。
それと展示会は全体的に、10世紀から18世紀のイスラムの世界の発展と歴史のことが書いてあり、どこの地域でも政治、経済、武力というのが世の中を動かしていたんだなぁと世界史の勉強になりました。
それからやはり美術品は美しいです!宝飾品はもちろん、タイルアートや木箱の飾り、刺繍された服も、ほんとに綺麗で一つ一つが手作りなんだなぁと思うと、デザイン構成や技術にどれだけ時間がかかっていたんだろうかと思います。
電気やガスもない遠い昔、人々は星を見て発展と豊かさを願い、幸せや悲しみを感じながら生きていたのかな〜と思いを馳せると、あんまり今の私達と心は変わっていないな〜とも思いました。
2022年2月20日(日)までやっているようなので、みなさんもお出かけできる時にぜひ行ってみて下さい!